燕岳に登る・2763m・中房温泉コース Aug 28/29/30. 2011 |
・中房温泉・出発 6:14・標高1462m 今回は、NさんのVoxyで豊田市を7:00に出発、松本城では ボランティアガイドから説明を受け、城下を巡り、”TV放映中の 『おひさま』安曇野界隈”穂高駅&穂高神社”を散策し前泊、
すぐ下の登山口には、中房温泉の登山者用外湯がある、登山届を入れて入山、 アクセスは、マイカーがお勧めですが、穂高駅からシャトルバス(2000円)が出る。 当日同行の縦走パーティー若者5人組は、豊科IC近くからタクシーで駆けつけた。
中房温泉は秘湯で有名です、
中房川上流の谷は深い、Friend Kは、真夜中に松本城主が入ったという、迷路の奥の奥の怪しげな”御座の湯”に入り、 外へ出たら満点の星で、安心して寝たという。
私は、朝風呂のあと、おいしい温泉宿の朝食を済ませ、7:00に出発しようと思って予約した。
現実は、前夜、朝食用のおにぎりを渡され、明朝は、好きな時間に出発せよという。登山者に朝食を出す気配は全くなかった。
忙しい登山者が、そうさせたかも?
入山記念、右からFriend S.K,N and 取材記者、 右横に登山届箱がある。後の小屋は、登山者用温泉、源泉垂れ流しのぬるぬる湯(700円)下山後が楽しみだ、
昔の小学生は、中房温泉の中庭から吊り橋を渡り、4時間かけて合戦小屋まで登ったという。
その吊り橋は、見当たらないが、現在は合戦橋(車道)を渡り登山口へ。
さて、我々はどうなるか?
急坂をFiend Nのペースでかなりゆっくり登った、沢の音は聞こえるが、樹木が高く温泉宿を見下ろすことはなかった。
山も道ずれ、テント泊重装備5人組と一歩一歩登る。 彼女が背を曲げて担ぐバックの重さが気になり、持ち上げてみた。立つのもやっとでふらついた。 労働基準法で定める20Kgをはるかにオーバーしていると思えた。 男性に中身を聞くと、自分のバックは更に相当量の缶ビールも水も含むという。
自分のバックを担ぐとカラのようであった。
登山道は整備されているが、急である、彼女は背を曲げ一歩一歩上がる。はたして、槍ヶ岳経由で上高地まで歩き続けるか? 彼女に日頃のトレーニングを聞くと、通勤に自転車を使っているという。 4名の若者が付いているので高齢者が心配することはないのだ!
登山道の前半は、トウヒ、モミ、ツガ、マツなどの原生林が日除けになりありがたい。
時計を見ると4時間9分が経過している、昔の小学生は4時間で合戦小屋に到着したという。 我々は、行き交う登山者との対話が多いのだ。引き分けとしよう。
近年この小屋の名物は、スイカであるが、 食べる前に ”合戦小屋の名前の由来”を確認した。 ここは、休憩所であり、宿泊はできない。また、ここまでは荷揚げ用のケーブルがあり、 当日は軽油のドラム缶(発電機の燃料)をかごから降ろしていた。ここから、燕山荘へ担いで上がることもあるという。
合戦小屋でスイカ、昔の小学生が聞いたら飛び上がって喜んだと思う。 彼女は、東京からアルバイトできたという、松本名産の日本一おいしい『波田のスイカ』を、八等分し、登山者に提供する。 最近は、そのハーフカット(400円)もあり、ほとんどの登山者が味い、喜ぶ。 何故、ここでスイカを売るようになったか?、後で、燕山荘の三代目社長 赤沼健至氏に聞くと、 ここで働く従業員の登山者への思いが出発点という。山中で最高のスイカを、提案者と荷揚げケーブルのお蔭ですね。
提案者は、今頃、東京で実業家かも?
合戦小屋の周辺を彩ります。
ナナカマドの隣には花火のようナ大きな花です。 Nさんの調査で名前が判明、
ダケカンバやナナカマドが多くなる。展望が開けるころだがガスが上がる。 緩やかな登りもあり歩が進む 背後に、有明山が聳えるというが、ガスが覆う。
尾根の上に出た。広場の中央に二等三角点があり、周囲には休憩ベンチがある。 晴れていれば、ここから燕岳の絶頂が見えるのだが、今日は何も見えない。 この情景は、紀行文と同じだ、
Friend Sが、休憩中のご婦人に尋ねる。 このコースは、山ガールの登竜門?
登山者が和む見事な枝ぶり、ナナカマドの赤い実、
戦前の紀行文は、この樹林を草紙樺(そうしかんば)という。 この地の小中学生は、戦前戦後を通してこの樹林帯を眺め、感動し、人生を送る。 今回出会った学校登山は、いづれも中学2年生であった。
入山からの所要時間は6時間33分(ガイドブックの歩行時間4時間55分)であった、一帯はガスが覆い展望はなかった。 昼食は未だである、さっそくチェックインし、山荘の食堂で天ぷらうどんを食べた。おいしかった。
昼食後、広場へ出ると、抜きつ抜かれつで登ってきた山ガールに遭遇、 燕山荘は、泊まってみたい山小屋No.1である。来訪者は、予約なしでも全員宿泊OKです。 私が、過去に泊まった山小屋はサービス劣悪であった、しかし、ここはチェックインしただけですばらしいと思った。
夕食も、生ビールもおいしかった、ご飯も味噌汁もお代わりOKです。
夕食後は、食堂を開放し、7:20から
社長自らのホルン吹奏、体験豊富な山のお話があり、宿泊者全員が楽しんだ。
夕食後、ガスが流れ始め待望の北アルプスの女王が現れた。 Friend Kは、山荘のスリッパで絶頂のオベリスクの下まで下見に出かけた。 明日の天候を期待しよう、
・朝焼け 5:10 Nさん撮影 3時頃外へ出ると、満天の星と天の川が輝く、その星空撮影をデジカメの星空モードで初トライ、 ASA感度1800,露出時間15secと30secで2度チャレンジしたが見事に失敗した。 朝食前に、山頂へ出かける人、小屋の周りで眺める人、ヘリポートに上がる人、思い思いに感動します。 燕山荘の周回路を巡れば、360°の感動です。
中学生の団体ががヘリポートで歓声を上げ、先生が懸命に写真を撮ります。 少年期の燕岳の感動は、人生の宝です。
このようにして学校登山は代々受け継がれていました。
南西に槍ヶ岳があかるみ、その左はに穂高の峰々が浮かびます。
ヘリポートからは、雲海の彼方に南アルプス、富士山、中央アルプスを遠望します。
燕山荘もアルプス展望台でした。
朝食前の北アルプスの女王です。
燕山荘の朝食は、有明山を眺め、おいしくいただいた。我々は、カメラのみ持って山頂へ、
砂礫の道を少し下がり、花崗岩の岩塔の間をのびのび歩く、いろいろな名前の奇岩、緑のハイマツと白砂、
青い空、アルプスの峰々を楽しみながら山頂へ、
女王の絶頂に立つ、山頂からの展望は素晴らしい。北燕岳をバックにポーズをとる。 Friend Sは、年賀状の写真が撮れたと喜ぶ、
北燕岳の背後に、立山連峰、その右の先鋭な山容は鹿島槍ヶ岳?、どこを見ても素晴らい。
山頂からのアップです。 燕山荘は、今年90周年を迎えた。初代は、赤沼千尋氏、二代目は、息子の赤沼淳夫氏(山岳写真家で有名)、 三代目が現社長の赤沼健至氏60歳(数々の山荘経営&登山家)で、代々近代登山の発展に大きく貢献している。 山荘の本館は、昭和10〜12年に建設、木材は、合戦尾根のトウヒを切り出し、すべての資材は担いで上げた、その後リフレッシュはしたが 原型は当時のまま、素晴らしい作りです。その後ろに続くのは新館、新新館、その左がヘリポート。 山荘は、登山道を整備し、340m下から湧水をポンプアップし、冬季も営業し登山者の安全を気遣う。
山頂から少し下ると、砂礫帯の急な斜面が谷へ落ちる。砂礫には無数のコマクサが点在し、夏の終わりを告げていた。
《アクシデント》 きっかけは、夕食で私の隣席の京都から来た青年(26歳)と親しくなった。全員で記念の写真を撮ろうと、 ベンチの奥側に一列に座った瞬間にベンチもろとも全員でひっくり返りコーヒーを浴びカップは砕け大爆笑、 幸い怪我はなかったが、Nさんのデジカメにコーヒーが侵入し撮影不能となった。 コーヒーカウンターの女性は、再びコーヒーを入れて運んでくれた、ありがとう。
立派な大きなベンチであったが、接地面が小屋側に傾斜していた。そこへお客が集中し転倒の条件が揃ったのだ。
私は、再発が心配となり、カウンターの女性に、事件の顛末を社長に報告するように告げ山荘を後にした。
一般には、下りは早い。
今回は、Nさんのお蔭で、ゆっくり下山となった。
写真を撮る余裕もある、振り向くと楽しい思い出となった燕山荘が別れを告げる。
安曇野のでは、信濃富士と呼ぶ、 平野部から見ると尖っているが燕岳側から見ると鞍型だ。
下山開始から1時間ほどの地点で、超健脚氏(山Friend、左から2人目)が登ってきた。 実は、彼も一緒に登る予定であったが、天候を考慮して出発を一日早めたため、旅行中の彼を置き去りにして来た。
その彼が、日帰り登山を計画し、実行したのだ、我々は、びっくり仰天であった。
のんびり下山も面白い。 Nさんの足は疲れても口は疲れないことに気付いた。登りで気づかなかった花々も楽しめた。
下山開始から1時間23分が経過した。 かなり遅れているが急ぐことはない。燕山荘の社長は、下山はゆっくり歩けと何度も話した。 日本一のスイカをここで食べれば、世界一おいしいのだ、
赤い実は、ナナカマドだけではない、数種類もの赤い実に気付く、 登りにあった実が、下山ではないという。 いくら探してもないので、鳥が食べたことになった。
同行メンバーの協力のお蔭で、懸案の燕岳登山を楽しく、無事になしとげた。 一行は、早速Voxyから温泉道具を取り出し、中房温泉お奨めの外湯(700円)で足をもみ汗を流した。 湯から出ると、目の前に 超健脚氏が立っていた。続きは末尾の《取材メモ》へ、 このたびの山旅では、多くの方々のお世話になりました、ありがとう。
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