恵那山/2190m May 13. 2003 |
←恵那の尾根/天狗ナギ付近より仰ぐ 恵那山は日本100名山の一座です。 やまびこ会にとっては、何時もの山行で再々眺めた懸案の未登頂峰です。 その長尾根は、深田久弥は、自著『100名山』のなかで、 20合目まである長いコースだと記しています。我々一行16名は、早めの5時に豊田市を出発し、 神坂峠(みさかとうげ)手前の恵那山追分登山口を目指しました。 当日の天気予報は曇り後晴れでしたが、現地は終日ガスが立ち込めていました。 この写真は、下山途中一瞬姿を現した恵那の長稜です。山頂は左側を更に分け入ったところで、写真で捉えることが出来ませんでした。 登路の後半は、しらびその原始林とダテカンバの林ですが、分厚い残雪帯となり、しばしば足をとられながら頂上を目指しました。
山歩きマップ & コースタイム 《登り》 ・恵那山追分登山口 7:56出発 (強清水の奥、神坂峠手前 ・1350m) ・鳥越峠(1550m) 8:25着、8:40発 ・姥ナギ 9:09通過 ・大判山 9:32着、 9:40発 ・182mピーク 10:31通過 ・天狗ナギ中間ピーク 10:36通過 ・原生林 10:53着、 10:57発 ・分岐点(山頂へ1.5Km) 11:35着、 11:40発 ・恵那山頂小屋 12:38着,昼食、13:13発 ・恵那山頂(2190m) 13:20着
《下り》
《所要時間》 登り: 5時間24分(昼食含む) 下り: 3時間00分 Total: 8時間40分 ←恵那山追分登山口 ここから、急登の鳥越峠を越えて、標高差840m・6Km先の恵那山頂を目指します。 立ち込めるガスの中、はたして何時間で登れるか、全員の無事登頂を願っての出発でした。 ←鳥越峠→ 第1の関門までは、いきなり29分間の急登です。どっこいしょと休みたくもなりました。 ←大判山 ここは、第2の関門です。1695mのピークまで登り詰めましたが、行く手はまだガスの中です。 晴れていれば、ここから堂々たる恵那山が迫るそうですが、今回は残念です。
原生林→ しらびその原生林帯に突入しました。足下には分厚い残雪が出現し始めました。
←原生林 恵那山への縦走路は原生林です。大台ケ原の樹海をさまようようです。 進路選択ミスは遭難の危険を実感じながら、標識と赤テープを便りに慎重に、一歩一歩進みました。
残雪帯→ 予想外に多い残雪が行く手を阻みます。 ←残雪帯
残雪帯はしぶとく続きます。大丈夫かな− と不安げな表情です。
←天狗ナギ→ これは16合目当りか、1820mピークを過ぎると、第3の関門の天狗ナギです。恵那の尾根の岐阜県側が大きく崩壊しています。 原始の森も、この崩壊断面で見れば、ほんの薄皮一枚です。崩壊はこれからもどんどん進み、そして、この縦走路もえぐられて、長野県側へ押しやられて行くと思われました。
←ダテカンバの林 垂直に崩れる天狗ナギのフィックスロープをクリアーし、苔むした倒木を眺め、残雪にめり込みながら進みました。
予定時間を上回リましたが、やっとの思いで第4の関門の宮前道分岐点です。 恵那山頂小屋/昼食→ 避難小屋は思ったより立派でした。ストーブ・薪・調味料(塩)・ガスボンベ・焚き付用の 段ボウルなどが揃っていました。屋外にもキャンプファイヤー用の薪と丸太の腰掛け、ベンチ、 少し離れたところに立派なトイレも完備です。 冬山の登山者は、これらの環境で宿泊し、翌朝下山するものと思われます。 また、シニア−登山者もここで1泊すれば恵那山を一層楽しむことが出きると思われました。
←恵那山登頂記念/2190m 感激の登頂です。登頂メンバーは、何故かヤングレディーが6名、じっちゃんが3名でした。 今回は、残雪が予想外に多く、16名全員が登頂できず残念です。
しかし登頂者は、今回の準備として、猿投山の豊田側の猿投神社と瀬戸側の雲興寺往復22Km/8Hrに挑戦したヤングレディー全員が含まれています。
その訓練の効果が実証されました。これはやまびこ会にとっても素晴らしいことと思います。
奥院の社→ これが恵那神社奥宮本社のようです。
←下山記念 厳しい登山でした。しかし、全員無事に日没前に下山できてよかったと思います。
恵那山は、やまびこ会を暖かく迎え、時間を掛けて登山の心構えを諭したように思います。
雪ザサの蕾み→ 入山後間もなく、雪解けの登山路に、ぽつりぽつりと蕾みを付けていました。 また何時の日にか、この花の咲く頃に恵那の長稜を楽しみたいと思います。
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