利尻礼文サロベツ国立公園
利尻島一周スペシャルツアー
Jun 14. 2006

利尻山風景


利尻島一周スペシャルツアーは、昨日登った利尻富士を海岸線から360度眺める気ままなドライブです。それでは、やまびこ登山隊と共に、豊かな自然が織りなす、最北の楽園巡りに出発します。
コースは、鴛泊港を基点に、右回りで主要な観光スポットを訪ねます。旅の思い出にまとめましたのでご覧ください。

写真説明、利尻士町の仙法志御崎公園から眺め、 西麓の、のびやかな裾野が美しい。



利尻島観光マップ
(クリックすると見易くなります)

《観光スポット・訪問順》
・鴛泊フェリー埠頭 9:00出発
@姫沼
A ラナルド・マクドナルド上陸記念碑
B石崎灯台
Cヤムナイ沢・鬼脇から6Km奥の雪渓
D利尻島郷土資料館
E沓形フェリー埠頭・昼食
F南浜湿原
Gオタトマリ沼
H仙法志御崎公園
I霊峰湧水
J見返台園地展望台
K沓形フェリー埠頭・お土産店
L利尻町ふれあい保養センター・温泉
・鴛泊フェリー埠頭 18:30到着  



鴛泊・朝の散歩


ウニ漁
お宿マルゼンの下は、浜辺で、ペシ岬に続く散歩コースです。 朝食前の散歩に出かけました。沢山の磯舟がウニ漁をしています。早朝からの漁は7:30が打ち上げで、奥さんが待つ番屋に引き上げます。

ウニのかき出し→
ウニは直ちに、ご夫婦でさばかれます。おはようございますと話しかけると、 ご主人が、さじでかき出したウニを手のひらに載せてくれました。 さっきまで昆布を食べていたバフンウニをすすります。あまりの旨さに何回も手を出した隊員もいました。この美味しさは生涯の思い出となりました。


ウミネコの巣篭もり
その浜辺を右に進むと、ペシ岬の岩壁直下の展望所に出ました。そこはウミネコ の生息地でした。
右の写真は、仙法志御崎公園の海岸で撮影、



マルゼンレンタカーによる・利尻島一周スペシャルツアー


←姫沼
鴛泊フェリー埠頭から約5km、原生林に囲まれた湖です。記念写真を撮り、観光ツアーの皆さんと一緒に800mの木道を一周しました。

リシリヒナゲシ→
道路脇のコンブ干し場の花壇です。利尻ならではの風景です。



ヤムナイ沢
鬼脇から数キロ奥まった利尻山の南峰直下の雪渓です。 そこは、マニアックなカメラマンのビューポイントです。マルゼンの息子さんのお勧めで、 我々も楽しむ事ができ、スペシャルツアーの面目がたちました。

ヤムナイとは、アイヌ語で、冷たい川の意。



ヤムナイ沢
この雪渓の右側の尾根が利尻山の鬼脇コースです。8合目・千畳敷、鬼脇山1460m、南峯1721m経由で北峰に至る険しいルートのようです。

右の写真の煙は、間欠的に立ちのぼる噴煙で、活火山の証です。利尻島の起源は170万年前の火山活動に始まり、1万年前に終焉したと郷土資料館の年表にありますが、まだまだ生き延びているようですね。



利尻島郷土資料館
旧鬼脇村役場です。前庭に、開村(開拓)100周年の石碑が建っていました。
利尻とは、アイヌ語リイシリで、高い山の島という、その歴史が満載です。我々もその歩みを少し学ぶことが出来ました。
右の写真は、資料館の裏庭です。

ここで、お昼の時間となり、沓形フェリー埠頭の食堂まで海岸線をドライブして、利尻の海の幸定食を楽しみました。



←南浜湿原
ここからが、午後の観光です。
この湿原は、『海抜ゼロのアカエゾ高層湿原』、『ミズゴケの中にミズバショウが咲く不思議な湿原』 といわれ小さいながらも大変に貴重な湿原だそうです。我々は、そんな認識もなく木道を一周しました。
オタトマリ沼→
この沼の周辺は島内でも最も自然環境に恵まれた地域で、沼の景観も開放的で明るい雰囲気が漂います。P・売店と食堂・トイレ完備で島内随一の観光スポットです。水辺に立つと逆さ利尻富士が確認できました。ササの香りのソフトクリームを食べて次のポイント仙法志御崎公園(アザラシ)へ、そこからの風景がトップの写真。


見返り台園地展望台
利尻山の沓形コースの5合目にあたり、駐車場から丸太の階段を10分ほど登ると展望台がありました。




←見返り台園地展望台
そこで、山麓の深い樹林、原生林に覆われた利尻山と沓形岬公園へ延びる利尻の西麓を楽しむことが出来ました。

この後は、沓形のフェリー埠頭でNさんお勧めの米田商店で利尻のお土産を買い込み、沓形の温泉経由で、美味しい夕食が待つマルゼン食堂に戻りました。



ペシ岬散策〜礼文島へ・Jun 15. 2006


←ペシ岬
フェリー埠頭からのペシ岬の眺めです。 朝食後、フェリー出航までに2時間の余裕です。のんびりと歩いて遊びに行きました。

ペシ岬散策→
埠頭近くの木の階段を登り、写真家・松井久幸氏の写真館に立ち寄り、岬の情報をいただき、 三々五々岬へ。



←ペシ岬の岩壁
岬の北側は、このような岩壁です。よく見ると人の顔に似ているという。 そういえば、自分の顔にそっくりでした。岩壁の高さは、海抜100m。

会津藩士の墓→
エゾ地防衛の命を受けた会津藩士は、部隊を編成し、文化5年(1808)1月会津を出発、5月5日リシリ島に到着、しかし、多くの守備兵は寒さのため水腫病におかされ、故郷を偲んで亡くなった。 詳しくは、 掲示板をご覧ください。



ペシ岬展望台
サハリンの方向を眺めたり、鴛泊の風景を楽しみました。
ここから、
サハリン 98km
稚内 52km
礼文島 19km




←さらば利尻
10:05発、礼文島行きのフェリーのデッキです。あの鋭峰に上ったことが不思議に思えます。 あのふくらみが長官山だ、一歩一歩が、自分でも信じれれない偉業につながりました。 皆さん、自分で自分を褒めてくださいね。

カモメ→
カモメは身軽で俊敏です。Kさんはここで偉大な発見をしました。彼女は、食べ残しのアンパンで実験をします。カモメは、外側のパンの部分はお気に入りですが、今、手のひらに載せているアンコは口にしません。彼らは、ついばむ前に瞬時に判断します。 しからば、カモメは酒飲みか?はい、カッパえびせんか、カルビーのつまみが好きです。



礼文島〜稚内へ・Jun 16. 2006


東日本海フェリー

一行は、6月15日に、快晴の礼文岳に登り、翌朝、香深発8:45の日本海フェリー・クイーン宗谷で、礼文を後にしました。


さらば礼文

利尻、礼文へのアクセスは、このようなフェリーとJAL系の航空便しかありません。 エアーは、千歳からのローカル便で、直接利尻空港に入るので時間的には便利です。 我々の多くは暇人です。したがって、このような二等船室ののんびりした旅が似合いますよね。
これで、利尻島一周スペシャルツアーのSiteの幕引きとさせて頂きます。

《この旅で感じたこと、少々》
このフェリーには、日本の各地から、さらに東南アジアの各地から最北のロマンを求めて乗船しています。 私の左のご夫人は、神戸は明石からの仲良し組ツアー客で、神戸空港が出来たので、 千歳経由で、そして、バスで5時間かけて稚内への利尻、礼文の旅でした。 往路は、デッキの上で、台湾から来た80歳の元気なご婦人が、流暢な日本語で話しかけてきます。よく来たねと握手せづにはいられません。多くの韓国の方も遊びに来ていました。 利尻・礼文への国内からの観光客は減少傾向です。経済は回復傾向といいますが、豊かさは減速傾向です。島の町長も東南アジアからの観光客を求めて島を出なければいけない時代と思われました。

この後、我々は、ANAの稚内発13:00のセントレア直行便で帰りましたが、その便の搭乗率は20%程度でした。聞いてみると、我々の他に、15人ほどのツアー客と普通搭乗券のお客が1人でした。 我々の搭乗券は2ヶ月前に発売の『旅割(少し安い)』です。座席は、主翼の前の眺めの良い席でした。ツアー客は、主翼の上でした。
往路は、我々の搭乗券は『超割(かなり安い)』で、席はツアー並みで主翼の上でした。私は上空から利尻山の写真を撮るために主翼の前の空いている席に変わりました。 するとアテンダントがやってきて、元の席に戻れという。なぜかと聞くと、重量バランスのためと言う。主翼の前はほとんど空席でした。

このような便利な直行便に何故搭乗者が少ないのか疑問です。答え:普通運賃が高すぎる?国民に元気が無くなったか?豊かさがない社会になったか?夏の観光シーズン前?

《ANAへのお願い》
多くの空席がある場合に、『超割』や『ツアー』客を主翼の上へ限定して座らせることは、お客にとって良いサービスとは思われません。 ANAの体質改善をお願いします。各社同じと思いますが、『超割』も『ツアー』客もお客様ですよ。 お忘れなく。

ともあれ、ANAのお陰で、快適で楽しい利尻・礼文の登山旅行を完結することが出来ました。ありがとうございました。
お陰で、200年前、5ヶ月かけて会津からリシリに赴任した会津藩士の苦労を偲ぶことも出来ました。座席ぐらいで文句を言うのが恥ずかしいですよね。でも言わないと良くなりませんよね。世直しも、山登りも、一歩一歩ですよね。皆さんとの楽しい旅の思い出に書き留めました。お元気で。




利尻島の思い出に・・・鴛泊全景・・・ペシ岬展望台より




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