静岡県富士市・御殿場市
アッパレ富士山 3776m・百名山
Aug 17 & 18. 2009

晩夏朝光/宝永火口

富士山は、日本一の山であり、一度は登ってみたい山である。
環境省が、富士山の登山者数を調査するために、4ルートの8合目に赤外線カウンターを設置した。 その結果は、昨年度で、年間30万人を越えるという。

挑戦者は、外国人を含めた老若男女であり、中高年登山者だけではない。 編集者は、かねてより取材の機会をうかがっていましたが、 この度、やまびこFriend 2名と共に、ゆったりスペシャルコースを計画し、 日本列島に高気圧が居座るのを待って挑戦しました。
さほど健脚でもない中高年(71歳)がどのようにして登ったか報告いたします。

写真説明、 朝陽を浴びて輝く宝永火口 2006.9.2 水ヶ塚にて、岡田実(実兄) 撮影



マップ&タイム
@富士宮登山口 11:00着(昼食)
A富士宮登山口 12:00発
B富士宮新6合目12:21
C富士宮6合5勺 13:45
D富士宮8合目 15:48
E御殿場道7合9勺 16:40着(赤岩8号館泊)

F赤岩8号館 6:00発
G御殿場道頂上(銀明水) 8;25着

Hお鉢巡り(右回) 8:35発
I剣ヶ峰(記念写真) 9:25
J久須志神社 10:14
K浅間大社奥の院参拝 10:30

L下山開始(富士宮道)11:06発
M富士宮8合目 12:40

N御殿場道7合5勺(砂走館)13:18着
O宝永火口下り 13:40
P宝永火口底 14:40
Q第一火火口入口 14:51
R富士宮登山口 15:47着

・5合目からの総所要時間
 28時間47分/15Km/±1644m

・富士山ゆったり
スペシャルコース断面図




富士宮新5合目〜赤岩8号館泊〜御殿場ルート山頂


←浅間大社 9:44
大鳥居の前で、登山の無事を祈る。富士山が呼ぶ、

登山口P 11:15→
マイカー規制解除初日であったが、昨日の17:00が解除で既に満車、 隙間を見つけて何とか押し込む、



←登山口 11:52
コンビニ弁当に、バナナ、ドリンク。高度順応約1時間、出発

新6合目 12:12→
快晴無風なれど爽やか、血中酸素濃度が下がらないように、深い呼吸でゆっくり(能力以下)で歩く。


←新6合目 12:21
雲海荘に雲が寄る、休憩、

富士宮道→13:58
宝永山を背に、ゆっくり進む、



元祖7合→14:41
ここまでの累積コースタイム、標準2時間10分→2時間41分、水分補給頻繁に、休憩、

ベルギーの青年→14:51
インターネット予約の個人旅行中らしい、福岡、広島、京都を廻り、今日はここへ来た模様、



← 御殿場道へ 16:00
8合目の池田館の裏手から進む、 そこには、通行止めのロープがあり、ダメだという。我々も、宿を予約したのでダメだ、 山小屋の客引きは、中世から続く、


赤岩8号館へ 16:02→
この階段の上に案内板、やれやれ、しかし、3300mと知ると頭痛気配、気のせいか?


←オンダテ 16:07
温暖化の影響で、近年8合目辺りまで繁殖すると山小屋のご婦人がいう。

少年 16:09→
御殿場道唯一の合流者、両親と共にゆっくり登ってきた、 小6の素直な少年と同宿、60年前の自分を思う。



←宝永山 16:39
山小屋は、御殿場道を見下ろす。

赤岩8号館 16:40→
3300m人影もなく、深々と冷える。登ってくる人もいない。 ここが、御来光のポイントと自慢する。



← 影富士 5:08
夕食はカレーライス小盛が精一杯、高山病のはしりのようだ、 Friendは、2人共ぺろりとたいらげた。山小屋の奥さんに、頭痛は一晩寝ると直りますかと尋ねると、 人によりけりとあっさりかわされた。
そこで、持参した携帯酸素5リットルを吸い、食べる酸素も呑んで寝ることにした。熟睡は出来ないと思ったが、 山頂御来光組みの出発を知らなかったので、熟睡していたようだ。

夜明け前 4:37→
日の出が5時というので、4:30に起床した。外へ出て深呼吸をすると気分爽快である。 少しの頭痛が全く消えていた。



←御来光 5:08
中高年は、この山小屋でのご来光がお奨めと思う。

寝室 5:35→
スペースは一畳弱だが、問題はなかった。ここで、ゆっくり休息したのが高山病予防になったと思う。



←出発 6:08
標識は、山頂まで1時間30分、2時間目標でのんびり出発しました。

長田尾根登山路建設記念碑 6:40→
この記念碑は、なんと同行したFriend-Sの親戚の祖父に因んで建てられたという。 クリックして貴重な情報を読んでくださいね。 御殿場道の鉄柵の疑問が解けました。



←休憩 7:21
目指すサミットへ、あと1時間です。

溶岩流 7:45→
太古の姿を留める溶岩流、山頂域にもところどころに出現、



←アッパレ富士登頂 8:25
御殿場道頂上の鳥居に立つ編集者、『ヤッター』感激の瞬間をFriend-Kが見逃さない。

ゆっくり登れば、高齢者でも登れることが証明できました。
《ポイント》
・山小屋泊で体調を整える、
・標準コースタイムの+30〜40%を見込んで計画、



お鉢巡り ( 一周3Km )


←案内図(クリック拡大)
御殿場道頂上の鳥居をくぐると直ぐに、銀明水です。ここから、時計回りに一周、



←登頂記念8:35
御殿場道登頂記念、銀明水前にて、

大内院(火口) 9:13→
剣が峰からかの火口の様子、



←剣ヶ峰記念 9:25
写真の場所どりは、ご来光のあとは長蛇の列、我々の時間帯は10分待ち
アルプス展望 9:43→
北方に、日本アルプスの山々、日本一の絶景なり、



←水源 9:48
日本最高所の水源です。ポンプで汲み上げ、山小屋へ送水、

久須志神社 10:14→
須走登山道の奥の院、この神社の裏近くが超満員の御来光ポイント



←荷揚げ 10:24
山頂への物資は、ブルドーザーで上げ、歩けない怪我人はブル付属の籠に入れて降ろす。

剣ヶ峰 11:09→
火口対岸からの眺め



←浅間大社奥宮参拝 11:30
参拝後、70歳以上は高齢登山者名簿に記帳、宮司さんからお神酒と扇子と皿状杯を拝受、
近年の高齢登山者数は、年間1600人位とか、

高齢者登山率=1.600人/300.000人=0.5%、記帳率50%としても 1%程度?
最高齢は99歳、100歳で大往生、70歳から29回・PPKの最高峰

赤岩8号館の記帳を見ると、8/17は、私が最高齢、
8月度は、17日までは、76歳が最高齢、



下山 & 宝永火口


←富士宮道下山口 11:06
山頂滞在時間は2時間41分、昼食は、非常用のパン&菓子などで済ませて下山開始、

下山風景 11:12→
下ってみるとかなり急、暫らくすると日帰り組?の老若男女喘ぎ喘ぎぞろぞろと、



←鉄柵 13:12
8合目の池田館を左折し、御殿場道へトラバース、この鉄柵が、長田尾根登山路で、 冬季、物資を山頂の測候所へ上げる強力が吹き飛ばされないように掴んで耐えた命の柵です。

オンダテ 13:12→
近年、温暖化の影響で8合目辺りまで見事に群生、


←砂走館 13:19
御殿場道7合5勺3100mにある小屋、富士駅伝の中継地点で有名、今年は、悪天候でここから上は中止、 若者が、夕食のカレーの準備中、赤岩8号館の姉妹館

大砂走→ 13:40
砂走りで火口へ、そこは猛暑と砂埃、若者の高速下山で砂塵もうもう、




分岐 14:08
ここから、火口底経由で富士宮道新6合目へ、

火口の縁 14:08→
雄大な火口のほんの一部、



← 火口縦走路 15:07
宝永火口ルートは、2008.8.7の皇太子富士登山に選ばれたルートで、標識に”プリンスルート”の文字が、 この登りは、高齢者には厳しそう。

我々は、当初このルートから山頂を目指そうと計画したが、 体験者のアドバイスで急遽下りルートとした。

市堺の尾根 15:16→
新6合手前から、辿った尾根を見上げる。頂上の二つの窪みは、左が富士宮道サミット、 右が御殿場道サミットで、その中央の溶岩流の尾根筋が”市堺の尾根”と思われる。

このエリアを8の字を書くように15Km歩き、その累積標高差は±1644mです。 しかも、一帯は、2500m以上の高所です。酸素濃度は、下界の20から30%薄くなっています。

よく耐えたと思う。



《 アッパレ富士山の総括 》

@お礼
この度の、”アッパレ富士山”成功は、Website 『あっぱれ!富士登山』はじめ、 富士登山体験者のFriend-Kさん、ハリアーを提供し高齢者を登山口へ届けたFriend-Sさん他の お陰です。ありがとうございました。

A天候
天候は、変えられないが、選ぶことが出来る・・・高齢者へ

B登山の所要時間
所要時間は、短縮は困難だが、延長は出来る・・・高齢者へ

以上で、”中高年の富士登山体験記”を終わります、これから富士山へ出かける方の参考になれば感謝です。 皆さん、お元気で、お疲れさん、




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