伊那谷と中央アルプス風景
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陣馬形山は、天竜川左岸、駒ケ根市境に近い中川村にある。山頂からは伊那谷を俯瞰し、西に中央アルプス、
東に南アルプスの大パノラマが広がり伊那谷随一の景観という。
山頂へはハイキングコースと林道も整備され車でもアクセスが可能です。
近年は、「日本で最も美しい村」をめざし環境整備を進め、観光に、ハイキングに、夏のキャンプを呼びかける。
今回は、やまびこ会としては初登山です。一行17名(内ゲスト5名)は、素晴らしい天候に恵まれ、村自慢の”望岳荘”を拠点に、
美里の集落からアルプスを眺め、雪解けの落ち葉路を辿り、山頂を目指した。
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写真説明、
陣馬形山頂から、眼下に、天竜川が貫流する広い伊那谷を、西方に中央アルプスを望む、12:07撮影
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@コース案内(カシミール3D・名古屋周辺200山のコース・参考):
マップ・
断面図
A登山口:美里集落(Aコープから500m奥の三叉路P)
Bコース:中川散策マップ:
ハイキングコース(今回のやまびこ会はのコース・往復20,000歩)
C総所要時間: 6時間/沿面距離約12Km・標高差±738m
・望岳荘=南向小学校跡地 8:52
望岳荘は、旧南向村の小学校跡地に、村おこしを願ってつくられた観光の拠点です。
そこは、素晴らしい環境で宿泊に、温泉に、信州そばどころとして旅愁を誘う。
旧校庭には、桜の巨樹と開校100周年の記念碑が建つ。
《碑文》
西山の雄姿よ
天竜のながれよ
ここにたつ
学びやの友よ
すこやかに明るくのびよ
・望岳荘=南向小学校跡地 8:52
明治中期の開校時に植えたと思われる桜の巨樹、
満開時の再訪を誘う。
・望岳荘=南向小学校跡地 8:53
参加者Sさん自慢のワンショット、
・登山口 9:41
望岳荘から少し進入した美里集落のAコープから約500m先の三叉路を村人と相談し、登山口と定める。
当初、予定の登山口へは、里道工事中の看板多く、進入困難であった。
・標識 9:51
そこは、望岳荘をスタートとするハイキングコースであった。
・美里集落 9:56
里道を進むと左に中央アルプス、右に廃屋、
・登山道 10:30
入山は、民家の庭先を通り、頑丈なイノシシフェンスの扉を開け進む。
登路は、ご覧のように誠に歩きやすく、ベンチもある。
・登山道 10:42
雪解け直後であったが、落ち葉厚くぬかるむこともなかった。
・アカマツの大木 10:51
ガイドブックに紹介されるアカマツの大木は、残念らがら枯渇していた。
・原生大木=丸尾のブナ 11:28
文明元年(1469)以来の村の御神体で天然記念物の標識が建つ、健在なり、
・陣馬形牧場 11:44
尾根に上がると牧場開拓の記念碑(昭和48年9月)が建つ、
牧場は、地域の畜産振興を図るため伊那四市町村により、中川村が事業主体となり、昭和45年度から進められた。
右手に、南アルプスの主峰”仙丈岳”が輝く、
・キャンプ場 11:57 Nさん提供
牧場脇の残雪の林道を進むと、白樺と白銀の峰が輝き足が止まる。
・キャンプ場 12:01
炊事場と広場、夏季の賑わいを期待したい、
・中央アルプス展望 12:24
西山の雄姿よ
ここに立つシニアーよ
すべてを気にせず
今に生きよ
・山頂の展望図 12:23
中川村自慢の展望図ですよ、クリック拡大でご覧くださいね。
隣に、望遠鏡が建つ、
・南アルプス展望 12:24
東甲斐の山よ
ここ伊那の里山よ
間もなく
掘削機が唸るよ
リニアー貫通よ
ここにたつシニアーよ
それまで明るく元気よく
リニアー効果は、村おこしの起爆剤となるか?
・飯田市方面展望 12:25
山頂のロケーションは素晴らしい。伊那谷を飯田市街から諏訪方面までも一望する。
かって、甲斐の軍勢武田軍は、ここに狼煙台を設け、陣営を築き、伊那谷を支配した。
今も、情報の中継基地としてパラボラアンテナが建つ、
・宝剣&木曽駒ヶ岳 12:41
かって登った木曽駒ヶ岳、宝剣の岩塔が懐かしい。
山頂の双眼鏡を覗くと、そのすべてを手に取るように確認できた。
ロープウェイ、ロッジ、雪深い千畳敷カール・・・
写真をクリックすると、ロープウェイ径路、山頂駅、ロッジが確認できます。
・登頂記念 12:44
過去最高の素晴らしい記念写真、ゲスト5名を含めて全員ニコニコのようです。
しかし、17名参加ですが、残念ながら15名の登場となりました。
1名は、丸尾のブナで大事をとって引きかえし、あとの1名は取材記者です。当日はカメラの電池切れで
自動シャッター不発、この写真は、取材記者の試し撮りの貴重なワンシャットです。
その後、リチウム電池が暖まりデジカメ回復、電池も取材記者同様に老化が進む、
・取材記者記念 12:50 Nさん撮影
過去最高の素晴らしい記念写真に参加できなかったので追加登場します。
・山頂の賑わい 12:51
当日は、快晴の春分の日です。
沢山のシニアーと車で上がる若者も、
とりわけ目立ったのが、名古屋市の『ふわく山の会』がマイクロ2台の大部隊、次にやまびこの部隊です。
『ふわく山の会』は、会員618名の大組織で、当日は山頂で中高年に入会を誘うパンフレットを配布する。
・美里集落へ下山 14:20
ゆったりハイキングの下山時間は、約2時間です。
全員揃って、無事に下山できました。
お疲れ様、
・陣馬形山風景 15:53
美里集落から、少し下がった地点で陣馬形山を仰ぐ、
鉄塔のある峰が陣馬形山です。馬の背の形に見えますか?
・陣馬形山風景 16:10
天竜川を渡り、松川IC近くのR59からの眺めです。
そういわれれば、馬の背の形に見えるかも?
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《取材メモ》
今回の登山に参加し、取材して、
1、上伊那郡中川村を訪ねて
中川村 は、伊那山地で人口5,226人/1,584世帯の山村である。
2000年には、「日本で最も美しい村」連合に加入したという。私は、今までこの山村を知らなかった。
村は、人口の減少をなくそうと、村営住宅を建て、分譲住宅も準備し、陣馬形山のハイキングコースを整備し、望岳荘も建てた。
しかし、思うように成果もないという。村には、小学校が東西に2校あり今年の3月17日に卒業した生徒はそれぞれ16名です。
若者が少なく、高齢化が進むようだ。
古老は言う、陣馬形山の山腹を貫く赤白の大きな送電鉄塔は、浜岡原発の電力を伊那谷へ送るといい、その用途は将来の”リニアー新幹線”
の電源という。正しく、原発は不沈空母日本列島の原動力であり、中電、リニアー推進者にとっても原発の再稼働は悲願なのだ。
将来、村の近くに”リニアー中間駅”ができる。その時、村は日本一都心に近い村となり、人口は倍増し、
陣馬形山はハイカーであふれる? それとも、原発もリニアーも頓挫し幻の大鉄塔となるか?
”リニア建設残土で防災”これは3月23日の中日新聞の見出しです。品川・名古屋間ルートの80%はトンネルである。
そこから掘り出される残土は、県内50Kmだけでも300万立方メートル、駒ケ根市は低地かさ上げなどの防災に残土活用を提案し
近隣の市町村に呼びかけた。リニアーも防災に役立つのだ、
2、山の天気
女ごころと山の天気は予測が難しい。今回の3日前の山行決定時の中川村の予報は、曇り・降雨確率40%であった。
ところが、前日に高気圧が張りだし、快晴となりFriendは急遽参加したいという。
もしも、3日前の降雨確率が50%であったら、今回の山行はなかったことになる。
女ごころも不確かである。10%の不確かな差が人生の分かれ道のように思える。
皆さん、如何でしょうか?
やまびこ川柳
”シニアーを 山で入会 誘う会”・・・中高年登山者をターゲットにする ”ふわく山の会”
”伊那谷も リニアー景気を 待ち望む”・・・中間駅誘致の駒ケ根市長
”中川は 訪ねてわかる 最美村 ”・・・村の存続を願う村長と取材記者
皆さん、Friendさん、お元気で
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