三重県津市(旧芸濃町河内)
錫杖ヶ岳6763m 
Dec 4. 2012

錫杖ヶ岳風景

錫杖ヶ岳(しゃくじょうがだけ)は、布引山地の北端にあり、ひときわ目立つ鋭鋒である。
やまびこ会にとって通算4回目、編集者は8年ぶり2回目です。

参加者も大幅に入れ替わり、コースも反対側の錫杖湖(安濃ダム)側から入山です。 一行は、伊勢自動車道の芸濃ICから、錫杖湖経由で安濃川左岸の下之垣内集落の登山口を目指しました。

標高差±518m、往復4Kmの短縮コースの割には急峻で厳しいと思われた、やまびこ登山隊の半日登山を取材しましたので報告します。

写真説明、
錫杖湖と安濃の鋭鋒”錫杖ヶ岳”風景、13:55 撮影


@コース案内: マップ(カシミール3D)、  ルート断面図、
A登山口:下之垣内集落対岸P 登山口P(錫杖湖周辺観光案内図)
B総所要時間:3時間26分/距離:往復4Km・累積標高差 ±518m(往復9000歩)
C前回登山: 2004.3.2(加太/かぶと・関宿方面から))


・入山 9:28

安濃川右岸の橋のたもとのPから、橋を渡り、下之垣内東登山口から入山、

細めの林道を20分ほど進む、

・林道崩壊 9:36

8分ほど進むと、道がない、

簡易舗装の林道は、H21年の台風18号?で流され、沢越えの難路と化す。



・続・林道崩壊 9:41

登山訓練にもなるのだ、



・続続・林道崩壊 9:44

豪雨の傷跡は、アルプスのガレ場のよう、復旧は遅れそう。

しかし、入り口には、崩落危険・入山禁止の看板はありませんので、このまま進む、



・林道終点 9:49

ここは、東コースの2合目、あと1400mの登りが続く。

ここを左折し、掘割の登山路に分け入る。

・最初のロープ場 10:00

頼りないロープですが、しっかり握って進む、



・5合目 10:18

あと、900m、現在地がよくわかりありがたい。



・安濃の残秋 10:27

人工林も終わるころ、空も明るくなってきた、



・尾根取付着 10:46

やれやれ、ベンチもあり一息入れる、

しかし、誰も座らない、まだ疲れないのだ、


・尾根取付の標識 10:46

山頂へは、ここから、やせ尾根の急登を進む、



・8合目 10:49

あと、400m


・9合目 11:04

数字が黒色に変わる。

赤字は、東コース、黒字は西コースと色分けしている。 ここは、西コースとの合流点を通過したのだ、

ここで、初めて登山者と出会う。同年輩と思えるが、身軽でトントンと下って行く。

尾根の左(南)は人工林、右(北)は自然林に見事に層別される。

・展望所 11:12

ここから、錫杖湖と布引山地をながめる。前回登った時はここで弁当を食べたことを思い出す。

ここから、40m 上が山頂、

・登頂 11:19

亀山市方面(北東)の展望、白亜の工場は何か?

拡大すると、Sharp の文字、



・シャープ亀山工場 11:19

亀山モデルで名を馳せた液晶テレビの工場です。

8年前は建設、拡大途上、今は、希望退職者を募る。ちょいの間の栄枯盛衰を思う。

・錫杖湖(安濃ダム湖) 11:19

S47から367億円を投じ建設、下流域へ97Km の管水路めぐらす。

錫杖ガ岳の沢水のすべてはダム湖へ、

登頂記念景 11:24

山頂は露岩、風雨にさらさ、残るは岩石のみ。足場も悪く、狭く険しく、 三脚を立てるのも、移動するのも一苦労、

山頂の標識は新しく可愛い。



・展望所で休憩 11:36

山頂は、風もあり寒い、展望所でスナックをつまみ、早々に下山、

このような、険しい山頂域に立派な屋根付きベンチは珍しい。 維持管理は修理の様子から地元のボランティアの努力と思われた。

・西コースへの分岐 11:47

この分岐から、西コース始点の本法寺を目指し下山、

階段が多いと標識は告げる、



・西コース5合目 12:22

下山路は、東コースよりも女性的だ、高齢者にはありがたい、

・崩落現場 12:37

しかし、ところどころに崩落の傷跡、

かって設けた立派なガードパイプも所どころで谷底へ流され、寸断された。 その後、応急的修復が進み登山が可能になったようだ。

・本法寺 12:48

本法寺は、西コースの登山口です。

登山者用に、H12年度の県交付金で新しいトイレが境内左隅に設置された。

高齢者は、ここからの往復が安全と思われた。

・登山者用トイレ 12:50

『H12年度電力移出県等交付金』で出来たトイレ、

交付金の名前が面白い、山中に中電の鉄塔が建つ、正しく電力移出に貢献? 税金は、名前を付ければいろいろ使えるので登山者にもありがたいのだ。



・下山終了 12:54

入山者13名全員無事に下山、

下之垣内集落の本法寺と、その奥山の錫杖ヶ岳の鋭鋒、

皆さん、お疲れさま、



・昼食用スープの準備

一行の昼食に備え、会計のOさんとドライバーKさんが、ポトフスープの準備です。

場所は、安濃川の橋のたもと、食材はご覧のレトルト食品他一式持参で、テントを張り炊き出し、



・そろそろ味見? 13:19

テント内での炊事のようす。

・味見 13:33

お味はどうですか?

具は、ロールキャベツとソーセージにサトイモ、

・スープの炊き出し風景 13:40

全員に熱々スープ、疲労回復、御馳走様、

奥の河床は安濃川、少し下流がダム湖、

村人が見たら、路上生活者への炊き出し?



・バス停 13:36

登山口P近くのコミュニティーバスの時刻表です。

一日置きに、日に1から2本、



・下之垣内集落風景 13:37

この橋の、左側に登山者用P数台分、手前のデミオも登山者の駐車?



・湖畔の宿・ 13:52

錫杖湖水荘です、ここは、近郷集落の避難場所、

道路側に公衆トイレ、到着時にお世話になる。





《取材メモ》
今回の登山に参加し、取材して、

1、林道
林道は安全で歩き易いとは限らない。豪雨の後は現地への確認が大切、復旧には何年もかかるようだ。

2、山と岳
錫杖ヶ岳は、岳であり小さいが険しい。それでは、山と岳の定義はどうなのか?

広辞苑による定義では、
@「山」は「平地よりも高く隆起した地魂」
A「岳」は「高くて大きい山」となっている。
となると、「岳」は「山」より大きいということになる。しかし、富士山など日本一と言われるものもあるため、 定義の範囲ではなくなる。

別の説では、「山」は単独峰で、「岳」は連峰の中の山稜をさすと 言うのもある。

@とAを含めて判断すれば、富士山や御嶽山は独立峰で山でよく、北アルプスや鈴鹿連峰の山々は概ね岳が付く、 しからば、錫杖ヶ岳は、布引山塊で南に経が峰が連なるし険しい。例外はあると思うが、ひとまず、なるほどと思える。 皆さんは、どう思いますか?

3、片岡温泉
帰路、菰野町に10月にオープンした 『片岡温泉・AQUAxIGNIS』にツカル。

以前から菰野町にあった片岡温泉を、広大なの農地に移転、東京のスイーツのお店と組んで、一大観光スポットを提供する。 お目当ては、御在所ロープウエー観光のバスツアー客の独占をモクロム、

源泉かけ流しという湯に浸かり、やっと空きはじめたので来たという地元のおじさんに一部始終を聞かされた。 お蔭で社会勉強になった。

やまびこ川柳

”やまびこで 時代遅れを 取り戻す”・・・取材記者

”登る山 山か岳かで 思案する”・・・高齢会員

”鋭鋒に ひかれて参加 新会員”・・・入会予定の女性ゲスト




****《2012年度 山行プラン&記録 へ戻る》****